ビジネスパーソンの英語コミュニケーションのために

ETNのアプローチ

2.ビジネスコミュニケーション能力の学習目標
「ことば」の能力 - 流暢さの学習目標

流暢に「読む・書く・聞く・話す」には、語彙・文法などの知識を無意識に使えるように「自動化」する必要があります。

幼少期の言語習得は無意識に「習得」する場合が大半ですが、大人の第二言語習得はかなり意識的に「学習」する、つまり「理解して、その理屈を覚える」割合が高くなると、第二言語習得研究から指摘されています*1。知識(スキル)は、最初は意識的に学習され、何度も行動を繰り返すうちに注意を払わなくても無意識的にできるようになります。これを「自動化」といいます。例えば車の運転では、最初のうちはキーを入れるところから一つひとつゆっくり順番を考えながら、個々の動作にかなり注意を払わなければなりませんが、慣れてくると自動的にできるようになります。英語の習得も同様の「自動化」のプロセスが必要です。脳科学的にいうと、顕在記憶の一種である「エピソード記憶」(知識として知っていること)を、潜在記憶の一種である「手続き記憶化」する必要があります。「手続き記憶」とは、上の例では、車の運転を自動的にできるようにする記憶です。日本人が英語を習得するにあたっては、エピソード記憶を手続き記憶化すること、すなわち「自動化」は非常に重要です。「知っている」状態を「できる」状態にする。すなわち、「語彙や文法の知識」を「実際のコミュニケーションで使う」ようにすることが日本人にとって最重要課題だからです*2。「エピソード記憶」と「手続き記憶」については、後ほど詳しく説明します。

流暢さを向上させる自動化とは?

「読む・書く・聞く・話す」という言語活動をするときに、脳内で行われている8つの処理を自動化することが目標になります。

この4つの言語活動を行うとき、人間の脳は下の図にある①〜⑧の処理を行っています。英語で会話する場合は、「聞く」ことと「話す」ことを連続して行うことになるので、③と④の処理を同時に行った後に、⑤と⑥と⑧の処理をほぼ同時に行っています。すなわち、「単語の発音を聞き取って、その意味を理解し、構文や文法構造を解析し理解」(③④)した後、「適切な単語を選び、構文・文法に沿って組み立てて、適切な発音を選び発話する」(⑤⑥⑧)処理を瞬時に脳内行っています。①〜⑧の脳内の処理を自動化させることができれば、4つ全ての言語活動の流暢さを向上させることができます。自動化のための具体的な方法については、後述を参照してください。

自動化させる脳内の処理

「聞く」ことと「読む」こと、すなわち相手を理解するための英語は、完璧である必要はありません。

「聞く」こと、つまりリスニングについては、自動化のトレーニングにより聞き取れる単語が徐々に多くなってきます。そして最終的には全ての単語を聞き取れるようになり、同時に意味や文法構造を理解できるようになることが理想です。しかしながら、実際の会話の中で我々非ネイティブの日本人が、冠詞や前置詞などのとても弱く発音される単語を、すべて正確に聞き取るのは困難です。最近の研究から、こうした細部までを完璧に聞き取るのは、ネイティブではない限りほぼ不可能であると指摘する言語学者もいます*3。つまり、ネイティブではない日本人は細部にこだわることなく、相手が何を言いたいのかを適切に想像できるようになりさえすればよいわけで、聞き取りは完璧である必要などないのです。同様なことが「読む」こと、つまり読解についてもいえます。そもそも全ての語彙を理解することはネイティブでも不可能なのですから。

*1
白井恭弘(2008)「外国語学習の科学〜第二言語習得論とは何か」
*2
門田修平(2012)「シャドーイング・音読と英語取得の科学〜インプットからアウトプットへ」
*3
池谷裕二(2008)「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」
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