ビジネスパーソンの英語コミュニケーションのために

ETNのアプローチ

3.英語の効率的な学習アプローチ
基礎からの学習と定型表現

②語彙・文法などの知識を基礎から意識的に学習し、その知識を無意識的に使えるようにしていくことをメインとして、ビジネスでの決まりきった言い回し(定型表現)を例文の暗記で補足していくこと。

一般的な英会話学校や、市販の英語教材、テレビやラジオの英語講座や、ネットのオンライン講座でも、ビジネス英語を学習する一般的な方法は、電話やミーティング、プレゼンテーションなどでよく使われる表現を覚えさせるというものです。これを「トップダウン・アプローチ」と呼ぶことにします。確かに、このように、想定される状況別によく使われる語彙やフレーズ、表現方法を覚えることはとても有効です。即効性も期待できるでしょう。第二言語習得研究の白石教授は、「自然な表現を身につけるために、よく使う表現や、例文、ダイアローグなどを暗記することも効果的」と指摘しています 。実際に英語の日常会話は、2分の1から3分の1を何らかの定型表現が占めるといわれているからです。また、トゥルク大学(フィンランド)のマイク・ネルソン言語センター長は、「ビジネス英語のように特定の集団内で使われる言葉には、日常会話以上に定型表現が多い」と指摘しています*1。したがって定型表現を暗記することは効率的な学習と言えるでしょう。但し、丸暗記ではなく、語彙や文法構造を完璧に理解してから覚えることが重要です。しかしながら、この方法だけで自分の意見とその根拠を自由に表現できるようになれるでしょうか。ビジネスで想定される状況は無限にあります。その状況で想定される自分の意見とその根拠を全て覚えるには一生あっても時間が足りません。白石教授も、あくまで「補足として」と表現しています。

自分の意見とその根拠を自由に表現できるようになるためには、単語と文法の組み合わせで無限の文をつくれるようになることが理想です。

そのためには、語彙や文法、発音などを基礎から習得していくこと、そして「読む・聞く・書く・話す」ことが流暢にできるように練習することが必要不可欠です。これを「ボトムアップ・アプローチ」と呼ぶことにします。多くの英会話学校やビジネス英語の教材は、このような、言語を習得するための基礎的なプロセスを無視して、よく使われる表現を丸暗記させることだけに注力させ、それは簡単にできると吹聴しているものが少なくありません。第二言語習得研究を持ち出すまでもなく、「ボトムアップ・アプローチ」は、自分の意見とその根拠を自由に表現できるようになるために必要不可欠なプロセスです。英語を習得する最も効率的な方法は、語彙や文法などを基礎から学習し、流暢さを向上させていくことをメインとし、あくまで補足として、ビジネスの様々な状況でよく使われる定型表現の習得を進めるという両方からアプローチすることです。

基礎から学習することは、脳科学的にも理にかなった英語の習得法です。

脳科学研究からは、段階を分けて覚えれば学習効率がよくなるといわれています。東京大学大学院薬学系研究科の准教授である池谷裕二氏は、「学習の手順をきちんと踏めば、より早く覚えられるという脳の性質も重要。学習手順には慎重に気を配った方が賢明。」と指摘しています。「いきなり高度なことに手を出すよりも、基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げていった方が、結果的には早く習得できる。」といいます。基礎的な語彙や文法項目の学習をせずに、難しいこと、語彙も文法構造も理解せずに例文を丸暗記していく方法がいかに非効率かということが理解できると思います。

*1
ニューズウィーク日本版編集部(2011)「英語超入門 仕事で本当に使える英語を身につける!」
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