ビジネスパーソンの英語コミュニケーションのために

ETNのアプローチ

1.グローバルビジネスに必要とされる能力

グローバルビジネスに必要とされる能力は、単に英語力だけではなく、グローバルにビジネスを成功させる能力です。

グローバル化が進むビジネス社会で、日本のビジネスパーソンとして生き残っていくために英語(ビジネス英語)を習得しようとする人が増えています。もはや、英語が出来ることはメリットではなく、英語が出来ないことがデメリットであると感じているビジネスパーソンが多くなってきているからではないでしょうか。しかしながら、グローバルなビジネス環境において、本当に必要とされているのは単に英語力だけでしょうか?確かに、意思の疎通だけであれば、英語力だけで十分なのかもしれません。しかし、グローバルにビジネスを展開し、それを成功へと導くためには、英語力以外の能力も必要になります。具体的には、①世界標準のビジネス知識・教養と論理的思考力と、②英語力を含めた世界標準のビジネスコミュニケーション能力です。

グローバルなビジネス環境で必要とされる能力

①世界標準のビジネス知識・教養と論理的思考力はコミュニケーションの土台となるものです。

ビジネスを成功させるためには、日本社会においてもグローバル社会においても一番重要なことは「信用」です。信用の獲得は、知識と経験に基づいた自分の考えを論理的に表現することから始まります。いくら英語の能力が高くても、話す内容が「からっぽ」であったり、説得力がなかったりすれば、誰も耳を傾けてくれません。信用の獲得も難しいでしょう。また、相手の表現する内容を正確に理解するためには、その内容に関する最低限の知識と教養が前提になります。グローバルにビジネスを成功させるためには、自分の専門としている分野の知識は当然として、ビジネス社会における世界標準の知識と教養、そして自分の主張を相手に納得してもらうための論理的思考力も身につけることが必要になります。例えば、世界標準の経営の知識や世界の経済状況、政治や文化などに関する知識と、それらに関する論理的な自分自身の考えは、社会的・文化的な背景が異なる相手と上手に付き合いながら成果を上げるためにも、常に自分の中で整理しておくべきです。

世界標準のビジネス知識と教養

②世界標準のビジネスコミュニケーション能力は、「ことばの能力」と「ことば以外の能力」に分けられます。

「ことばの能力」とは、現在世界標準のことばである英語の能力=英語力のことです。ミーティング、プレゼンテーション、交渉、ビジネス文書、電話会議などのビジネスの様々な場面・状況において、適切で正確な英語で自分の意見とその根拠を表現できる英語力、そして相手を正確に理解できる英語力です。英語の語彙や文法の知識、正確な発音やリスニング力、そして語彙や文法の知識を流暢に使える能力に加えて、グローバルなビジネス社会において、場面や状況に応じた適切な語彙や表現方法についての知識が必要となります。しかしながら、このような適切で正確な英語を使える能力は、ビジネスコミュニケーション能力が高いと判断される条件の一つに過ぎません。適切で正確にコミュニケーションするために必要なものが「ことばの能力」=「英語力」なのに対して、円滑で効果的・効率的なコミュニケーションに必要なものが「ことば以外の能力」です。「ことば以外の能力」とは、ことば以外のことで、コミュニケーションに影響を与える要素についての知識です。「ことば」はコミュニケーションをとるための一つの手段でしかありません。伝え方などの「ことば以外」の要素が、「ことば」以上にコミュニケーションにおいて大きな意味をもつ場合があります。例えば、コミュニケーション上のルールやマナー、ジェスチャーなどのボディランゲージ、ミーティングやプレゼンテーション進め方、ビジネスでの交渉の方法、論理的な文章の書き方や話し方など、日本の常識が世界では通じないことも多く、このことが円滑なコミュニケーションの阻害要因になる場合があります。なお、以降「(世界標準の)ビジネスコミュニケーション能力」、すなわち「ことばの能力」と「ことば以外の能力」を合わせて、単に「英語力」もしくは「ビジネス英語力」という場合があります。

世界標準のビジネスコミュニケーション能力

英語のネイティブ・スピーカーが使う英語が「世界標準のことば」ではありません。

現状、世界標準のことばは英語であり、今後少なくとも数十年は変わることはないといわれています。現在、世界人口の約70億人のうち、約17.5億人が実用レベルで英語を使用している「英語人口」だといわれています。つまり、全世界で4人に1人の割合で英語が話されていることになります。しなしながら、英語のネイティブ・スピーカー(以降、便宜的に単に「ネイティブ」といいます。)は、その17.5億人のうち、わずか20%程度の4億人弱しかいません。残りの80%程度の人は英語を第二言語として使用している「英語非ネイティブ」です。この状況を考えると、ネイティブの使う英語が世界標準なのではなく、非ネイティブの使う英語が世界標準のことばであるともいえます。

英語人口と英語非ネイティブ・スピーカーの割合

非ネイティブは、自分の意見とその根拠を、やさしい語彙と単純な文法で組み立てたわかりやすい英語で理路整然と明確に表現することが重要です。

単純に確率で考えると、英語でコミュニケーションをとる相手は、非ネイティブの可能性が高いということになります。当然、アメリカやイギリスとの取引が多い企業に勤めている方であれば、ネイティブと英語でコミュニケーションを取る機会が多いと思いますが、アジアへの進出を最重要課題としている日本企業も多いことを考えると、非ネイティブとのやり取りで英語が必要というビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。そのような非ネイティブと英語でコミュニケーションをとる場合に気を付けなければならないことは、あまり複雑な言い回しや、難しい語彙を使用しないということです。やさしい語彙を単純な文法や構文で組み立てたわかりやすい英語の方がスムーズにコミュニケーションできます。実際のビジネスの現場では、非ネイティブの顧客に対しては、ネイティブよりも非ネイティブが対応した方がコミュニケーションが円滑になるということがよくあります。なぜならば、ネイティブは難しい語彙や表現を使いたがる傾向があるので、非ネイティブの顧客がプレッシャーを感じてしまうことが多いのに対して、非ネイティブはそれらの難しい表現を使いたくても使えないので、非ネイティブ同士でお互いに心地よさを感じながらコミュニケーションをとれるからだと思われます。

英語非ネイティブの英語が世界標準

ネイティブが非ネイティブに対して、わかりやすい英語を使ってくれると期待してはいけません。

非ネイティブは、ネイティブに対しても、無理をして難しい語彙や文法・構文を使う必要は全くありません。やさしい語彙を単純な文法や構文で組み立てたわかりやすい英語で、自分の主張とその根拠を理路整然と明確に表現できればよいのです。一方で、ネイティブが我々英語の非ネイティブに対して、わかりやすい英語を使ってくれると期待してはいけません。特にビジネスの世界では、最高レベルの英語を使うことで高い教養を持っていると思われたい人も少なくないからです。従って非ネイティブとしては、「聞く・読む」英語については、ネイティブがビジネスの世界で使用する標準的な英語、よく使われる語彙や表現を理解できるようにしておく必要があります。

英語ネイティブと非ネイティブとの関係性

自分の意見とその根拠を表現するための英語の範囲は、相手を理解するための英語の範囲よりも狭くてかまいません。

日本語を母国語とする日本人として、読むことはできますが、書けない漢字があるものです。それと同じように、読んだり聞いたりしたことを理解はできるけれど、書いたり話したりできない語彙や文法項目・構文があっても全く問題ありません。むしろその方が自然といえます。使える(話す・書く)英語の範囲は、理解できる(聞く・読む)英語の範囲」より狭くてもよいということです。「使える英語」は、やさしい語彙を単純な文法で組み立てた短い文章でわかりやすく、明確に表現できるようにすること、そして「理解できる英語」は、ネイティブがビジネスの世界で標準的に使用する英語を理解できるようにすることを目標とし、効率的に学習を進めましょう。

理解できる英語の範囲と使える英語の範囲

理解できる英語と使える英語の目標

Harvard Business Review 2012年10月号
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グローバルビジネスに必要な能力
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